アルバム『MIND SCREEN』で見えた進むべき道 / 浜田省吾

2020年9月27日

浜田省吾

t f B! P L
先週、9月22日。
FM-FINGで20時からオンエアされた『おしゃべりアザラシ』は、浜田省吾さんの『MIND SCREEN』特集でした。

どういう経緯で浜田省吾さんの『MIND SCREEN』特集になったのかはわかりませんが、珍しいなぁと思いました。

アルバム『MIND SCREEN』は、1979年5月21日に発売された浜田省吾の4枚目のアルバム。全10曲中6曲の作詞は浜田省吾ではなく、作詞家が担当しています。

MIND SCREEN



MIND SCREEN
01.子午線 作詞:森田由美 作曲:浜田省吾
02.幻想庭園 作詞:三浦徳子 作曲:浜田省吾
03.インディアンサマー 作詞:竜真知子 作曲:浜田省吾
04.愛を眠らせて 作詞:三浦徳子 作曲:浜田省吾
05.いつわりの日々 作詞:浜田省吾 作曲:浜田省吾
06.ダンシング レディ 作詞:竜真知子 作曲:浜田省吾
07.朝のシルエット 作詞:浜田省吾 作曲:浜田省吾
08.サイレント ムーヴィー 作詞:森田由美 作曲:浜田省吾
09.グッド・ナイト・エンジェル 作詞:浜田省吾 作曲:浜田省吾
10.悪い夢 作詞:浜田省吾 作曲:浜田省吾

帯には、心の中に映る数々のドラマを、ひとつずつ歌にたくして.....。

浜田省吾さんが全曲作曲をしています。
浜田省吾さんは、当時「曲は書けるが詞が全く書けない失語症のような状態」というスランプ。
締め切りが迫ってきても歌詞を書き上げることが出来ず作詞家が担当したといいます。

曲先

曲先は、先に作曲を行う手法です。
浜田省吾さんが作ったメロディを聴き、作詞家が作詞を行ったのです。

アルバム『MIND SCREEN』のプロデューサー鈴木幹治さんから、「こんなイメージで」ということは伝えられたと思うのですが、どの曲も浜田省吾さんの描く世界とは違うなぁと感じてしまいます。

アルバム『MIND SCREEN』の作詞家は、
・森田由美
・三浦徳子
・竜真知子
という3人の女性作詞家が担当したのですが、中でも注目したいのは三浦徳子さんです。

三浦徳子

・1977年、高田みづえのシングル「硝子坂」のB面「DÔMO DÔMO」にて作詞家デビュー ・1970年代後半から1980年代にかけて、岩崎宏美、石川ひとみ、松田聖子、早見優、堀ちえみ、工藤静香などの女性アイドル歌手全盛時にヒットチャートを席捲した。
ほか沢田研二、郷ひろみ、田原俊彦、少年隊などの男性アイドル歌手や、八神純子、TUBEらのシンガーソングライターにも、数々のヒット作品を提供している。
三浦徳子 - Wikipedia

誰もが1度は聞いたことのあるヒット曲の数々を作詞している三浦徳子さん。
1977年に作詞家デビューし、1978年9月5日にリリースされた八神純子さんの『みずいろの雨』が出世作です。

浜田省吾さんのアルバム『MIND SCREEN』で作詞を担当した曲は、1978年もしくは1979年に作詞されたと思われます。

八神純子さんの『みずいろの雨』では、当時の八神純子さんの性格から浮かんだフレーズがあったといいますが、浜田省吾さんの時には、どうだったのでしょうか。

浜田省吾さんの作詞を担当した作詞家では松本隆さんが取り上げられることが多いのですが、三浦徳子さんへもスポットを当てて欲しい。そう思ったりします。

ですが、浜田省吾さんとしては、いい思い出のないアルバム『MIND SCREEN』の話は、好ましくないことは言うまでもありませんね。

風を感じて

多くのヒット曲の作詞をされた三浦徳子さん。
アルバム『MIND SCREEN』以外では、『風を感じて』の作詞も担当しました。

『風を感じて』は、1979年7月1日に発売されました。
この『風を感じて』は、日清食品『カップヌードル』のCM曲。浜田省吾さんの初のヒット曲となりました。

『風を感じて』は、作詞:浜田省吾・三浦徳子となっていますが、最終的には浜田省吾がほとんどの歌詞を手直しを行い、3行くらいしか彼女の書いた歌詞は残っていないとwikipediaに書かれています。
daddyさんのブログ「コンプリート★浜田省吾」には、こう書かれています。

サビを浜田省吾が書いて、その他の部分を三浦徳子が書くというスタイルで作詞作業は進められ、結果的にほとんどの部分を浜省本人が手直しして完成させたといわれています。

また、

心の中から溢れ出るものを歌のではなくて、決められたテーマに従って曲を作っていくというスタイルは、浜田省吾的には納得のいくものではなかったのかもしれませんね。

とも。

さいごに

このような苦労があり、自分の進むべき道を見つけ、浜田省吾さんは現在に至っています。

この苦労がなければ現在の浜田省吾はない。
というのは大袈裟ですが、自分でテーマを見つけ、それを歌にするというスタイルが自分にとっては必要だと気づかせてくれるキッカケになったのは間違いありません。

そうやって旅するシンガーソングライター 浜田省吾への道が始まったのです。

浜田省吾 風を感じて (Welcome back to The 70's / Short Version)

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